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原石のサイコロ

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『戦場からは逃れられんか』双月蒼羽、『ボクは生まれそして気づk(ry』星咬十六夜、『決めるぜ下克上!』守岳詠人、『( ゚д゚ )彡そう!』シャープの四人による、お金が足りない奴らのブログ

天空十六夜式彩桜学園物語試作版(朝)

ちょっと学園物の冒頭を書いてみたところ、「これ彩桜学園物語にできるかも…?」なんて思ったのでキリのいいところまで書いてみました。…はっきり言ってまだまだですね。


…それでも読みたいですか?

はい  ←
いいえ

…本当に読みたいのですか?

はい  ←
いいえ

…後悔しませんね?

はい  ←
いいえ






その手が握り締めているのは紅く濡れる銀色の刃…。(…いやだ…!もう沢山だ…!)
目の前に倒れているのは僕の両親…。(やめろ…!やめるんだ…!)
どんなに願っても胸元を斬られた僕の体は言う事をきかず、それはとどめをさそうとその手を振りかぶる。
その時、光のせいか血溜りに今まで見えなかった顔が映った。
それは、両親ではなく僕を見ていた。
そして―――




毎朝の僕の気分は決して良くないものだけど、今日は格別に悪い。思い出したくない記憶が夢で再現…いや、やめよう。わざわざ朝から気落ちさせる必要なんてない。
そうそう、何故毎朝かというと…
「れ~!き~!起きなさ~い!」
…僕を起こすために窓から僕の名前が大音量で流れてくるからだったりする…。それにしても耳が痛い…。
僕、『帳 暦(とばり れき)』の名前を呼ぶのは、隣の家に住んでるいとこの少女だ。
何故親が起こさないのかというと、僕の両親は5年前から通り魔のせいでずっと病院のベッドで眠ったままだ。その通り魔はまだ捕まっていないそうだ。以来、ずっと一人で広い一軒家で暮らしている。
普通なら親戚の家に預けられるところなんだけど、僕の場合隣の家が親戚の家だ。その親戚と術数権謀なんて四文字熟語では足りないような駆け引きがあったけれども、なんとかこうして我が家で寝起きしている。…ただ、自分の部屋の位置を指定されたり、さらには自分の部屋の窓の鍵をかけないように言われたりと、その時には意味不明なルールが沢山決められたんだよな…。
「れ~き~!起きろ~!」
ご近所さんに迷惑この上ないけど、返事をしてやるのも癪なので無視して耳栓を着け、ベッドから降りる。この時、足元のゲーム機のコントローラを踏みつけてしまい、その痛みで完璧に目が覚めた。…「ふひゃあ!」なんて悲鳴を上げたのは内緒だ。痛みが消えた頃、学校指定の制服に着替え始める。この制服って、詰襟とブレザーの2種類から選べるんだけど、僕は着慣れているのもあってブレザーにした。それにしても、変な夢を見たせいか寝汗をかいていたみたいだ。この際シャツも脱いじゃえ。
「れぇ~きぃ~!起きろ~!れえ~きぃ~!」
最早『れき』なのか『えき』なのか判別もつかない叫び――それは耳栓という人類史上最高のアイテムを使用した僕には届かないのさ!なんて軽く勝利の余韻に浸りつつ、丁寧にパジャマを畳んでからシャツをクローゼットから出そうとすると、窓が急に開けられ人が勢いよく飛び込んできた。そして、こけた。それも顔面からいったから、痛みは相当だろう。現に、顔を抑えながらじたばたして、本棚の角とか壁にぶつかってダメージを増やしている。面白いからしばらく見ていよう。
この朝から人様の家に窓から侵入してきて転倒し、暴れているその人物は、僕と同じ学校の女子用制服(これもまたブレザー)に身を包み、手にはどうやって狭い窓から入れたんだと聞きたくなるような巨大なピコピコハンマー(推定3メートル)を持っていた。…強盗と定義してもいいよね?
と、いい加減痛みも引いたのか、デカハンを支えにふらつきながらも立ち上がった。
「痛たた…ああもう!レキ!いつまで寝てるの!起きなさ…い…」
ハンマーを振りかぶった状態で停止する不法侵入と殺人未遂の少女に対して、僕は声をかけることにした。
「おはよう。こよみ。着替え中だし、寒いから窓を閉めてくれない?」
「あ…う、うん…!」
朝が嫌いな理由そのものであるこの犯罪少女の名前は『帳 暦(とばり こよみ)』。身長は低くもなく、高くもない。髪型はストレートのセミロングをうなじの辺りで束ねている。性格は人前では猫被ってるけど凶暴の一言に尽きる。備考は、意外だけど料理はそこらの店じゃ太刀打ち出来ない程の腕前。その他の家事もよくこなすんだけど、洗濯だけいつも大惨事を引き起こすのでやらせてはいけない。…前に知らずにやらせたら、洗濯機が引っくり返って泡が撒き散らされ、服が凍ってたんだよな…。
そんなハンマー少女を窓の方へ追いやり、僕は素早く制服を着る。着替えを終え、こよみを見ると窓の方を向いて固まっていた。
「…ええと…どうかした?」
「どうかした?じゃないでしょ!普通、いきなり着替え始める!?」
「もともと着替えている最中だったのに?」
いつもなら反論なんてしないんだけど今日は違う。夢見が悪かったんだ。せっかくだし当たらせてもらう。
「う…」
「っていうか、朝から屋根を伝って窓から来るこよみの方が普通じゃないよ」
追撃を重ねる。
「うぐ…」
「大体、人を起こすのになんでそんなものが必要になる訳?」
「う…うぅ…」
…普段なら言い返されて負けるんだけど…これって…有利な状況?経験地が確実にもらえる?
「や、経験地なんてゲームじゃあるまいし…」
「経験地?」
む…どうやら考えていたことをつい、口にしていたみたいだ。
「いや、なんでもない。そんなことより、時間は?」
「………」
こよみが腕時計をつけている右腕を僕に向けて掲げる。そこには絶望的な数字が映っていた…。
「………」
「………」
『遅刻だ~!』
何故かわからないけど、こよみと話をしているとほぼ確実に遅刻する。…結構早めに起きたはずなのに何でだろう?





……以上です。もっと書かないと…。はう~…。

追記 またもや下に蒼羽の記事があります。…それにしてもよく被るな~…。
by rainbow-dice | 2007-12-12 23:49 | 創作物

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