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原石のサイコロ

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『戦場からは逃れられんか』双月蒼羽、『ボクは生まれそして気づk(ry』星咬十六夜、『決めるぜ下克上!』守岳詠人、『( ゚д゚ )彡そう!』シャープの四人による、お金が足りない奴らのブログ

カテゴリ:創作物( 9 )

朝、目が覚めて。

真っ先に出たのは、ため息だった。

「……はぁ」

僕……粉雪千里(こなゆき せんり)は、彩桜学園に通う高校2年生だ。ちなみに一人暮らし。
冬休みなので学校はないし、日頃の頑張りと大晦日なこともあってバイトも部活も休みだ。家に閉じ籠って読書やゲームをする……はずの今日、出掛けなければいけない理由がある。

僕が所属する学園の剣道部では、来年の1月2日にある寒稽古の後に新年会が行われるのだ。当初は3日の予定だったがほとんどの部員に予定が入っていたため、まだマシだった2日に変更した。……時期も時期なので、流石に全員参加とまではいかないが。
まぁ、新年会とは言っても部活終了後と全く変わらず、ただ駄弁るだけになるのだろう。せいぜいそこに食べ物が加わるか否かの違いだけだろう。
その剣道部において、同級生からは完全にいじられキャラが確立している僕。そんなやつがいる中で買い出しについて話し合えば……そいつに一任されるのは火を見るまでもない。
で、結局僕が1人で買い出しに行くことになった訳だ。……はぁ。

一応晴れてるし、買うのはそんなに重いものじゃないから、まぁいいんだけどさ。





軽く朝食を食べ、食器を水が入った大きなボウルに入れておく。そのまま歯を磨き、タオルで顔を洗う。
クローゼットを開けて、癖で制服を掴み……休みであることを思い出して、適当に私服を取り出して着る。
上からジャンパーを羽織りながら洗面台に向かい、鏡をを見て「やっぱ普通の顔だな」とぼやきつつ寝癖を直す。
そのまま鏡を見ているといきなり自分がイケメンに変わる……はずがないので、ため息を1つしてから靴をはいて外に出る。

空は明るい。雲1つない……とまではいかないが、晴れには分類されるだろう。
日差しもそれなりに暖かい。ただ、冬なだけにやはり肌寒い。冷たい風が結構吹いてくる。
そんな暖かいのか寒いのか分からない外を歩くこと数分。僕はスーパーの入り口にいた。
晴れてるし、普段なら自転車に乗って行くんだが、昨日自転車は学校に置いてきてしまったため、仕方ないから今日は歩き。回収するのも面倒だから、買い物を済ませたらそのまま家に帰る予定だ。

自動ドアを抜け、カゴを1つ取って店内に入った……ところで。

「あ……粉雪くん?」

制服に身を包むクラスメイト。……さらに言ってしまうと、僕が片想いしている人。天野藍(あまの あい)が、そこにいた。





「あ、クラス新年会の買い出しなんだ。僕は剣道部の新年会。1月3日だったんだけど、2日に変わったんだ」

軽く笑いながら、僕は言う。……実際のところは物凄く緊張してたが。
そりゃそうだ。それがどんな形でなされた物とはいえ……今、僕は

「ちなみに、何買うつもり? 飲み物は予め買ってたから、僕はほとんど菓子類だけど」

天野と一緒に買い物をしている。

女の子と付き合ったことなどない僕に、好きな子と一緒に買い物……なんて経験があるはずない。
……そんな状態で緊張するなという方が無茶だ。

「んっとね……お菓子に飲み物」

天野は少し考えてから、諦めたようにポケットから小さな紙を取り出して言った。
ちらりと見てみると、メモにはびっちりとお菓子や飲み物の名前が書いてある。

「それって買う物のリストだよな? これ、1人に持たせる量か……?」

そう思わず呟くと、彼女は微笑みながら返す。

「本当はもう2人くらいいるはずだったんだけど、予定入って来れなくなっちゃってね」

「持ってくのは学校? 制服だし。……ん、どっちにしろ、置いてすぐに出るなら
制服着る必要はなかったんじゃない?」

「運ぶのは学校なんだけど、なんか慣れちゃったみたいで、気付いたら制服着てたの。そういうのたまにあるんだ。学校に行かない訳じゃないから、別にいいかなと思ってそのまま」

くすくすと笑いながら言う天野。実際、間違えて制服を着かけた経験は結構ある。

「それはよくあるかもね。基本いつも部活だから、癖で制服着そうになるんだよな」

「あ、粉雪くんもあるんだ。……そうだ!」

何を思い付いたのか少し考える素振りを見せ……その後、僕を動揺させるのが目的なのかと思うような話題を振ってきた。

「んっとね……来年の1月3日の昼から夕方まで……暇? 剣道部の移ったって言ってたけど」

予定の確認である。
この行為をする場合は大抵何かに誘うことに話が繋がるので、俗に言われる『デート』というものを少なからず期待してしまうのは、相手に片想いを寄せている人のサガというものだろう。

「……ま、まぁ。部活は1月2日の方になったから、暇と言えば暇かな」

下手に意識してしまったことで、顔が熱くなっているのが自覚できる。自分が赤面しているのは軽く予想できるので、天野にそれがバレない様にさりげなく商品棚の方を向いた。
心音が周りの喧騒以上にうるさく聞こえる。別に告白される雰囲気でもないのに、確実に緊張している。……チキン過ぎるぞ、僕。

「んっとね、その日クラスの新年会やるんだけど……来ない? 実は、1人予定入って参加しないことになってね。夕方は男子の委員長の家に集まることになってるんだけど、昼ご飯はお店で予約してあるの。だからキャンセル料払うよりは1人増やした方いいんじゃないかなって話になって、来てくれそうな人探すことになってたんだ」

僕の緊張など知らず(知られても困るけど)、指を組みつついつもの様に笑って言う天野。

「そうだな、行けると思……」

そこで僕は言葉を止めて、

「あー……。……もしかしたら、お金足りないかも」

嘘をついた。
それなりに出費は激しくなりそうな季節だが、そんなに物を買わない性格が幸いし、僕はお金はそれなりにある。
嘘をついたのは……そう

「残金は家に戻らないと分からないから、アドレス教えてもらってもいい? 分かったら、行けるかどうかメールするから」

天野のアドレスを知るのが目的である。
恋愛に関しては凄く奥手な僕なので、好きな女の子のアドレスを聞くとか、自分で明日は槍が降るんじゃないかと思うくらいに珍しいことだ。
もちろん顔はそうとう赤いだろうし、心臓はばくばくいってる。冬なのに異様に暑く感じるのは、暖房のせいだけではないだろう。
……実際のところ、委員長のアドレスは知っているので、そいつに連絡すればいいだけなのだが、そこには思い至らなかった……ということにしておく。

「あ、そうだね。んっと……赤外線は付いてる?」

特にその辺りには疑問を抱かず、携帯を取り出す天野。

「あ、うん。たしか付いてたはず」

僕も携帯を取り出し、携帯を向かい合わせてお互いのアドレス送り始める。……そこで、僕は気付いてしまった。
この向かい合った体勢はどう視線を逸らしても顔を見られ、しかも顔が赤くなってるのがよく分かる距離である。

「……やば」

「……どうしたの?」

首を傾げながら尋ねてくる天野。……どうやら、僕の顔が赤いのに気付いてないらしい。もしくは意図的に気付いてないふりをしているだけか。

「(……まぁ、気付かれたら気付かれたで、いいか)」

僕が告白するなど、余程のことがない限り起こらない事項だ。『知られている』ということが後押しに……ならなくはないだろう、多分。……まぁ、正直気付いて欲しくはないが。
だが、この不安もすぐに消えることになる。

「熱でもあるのかな? 最近寒いし、気を付けた方いいよ?」

心配したような表情で尋ねてくる天野。本当に気付いていないらしい。……こういった状態に疎いのか、ただ単に天然なのか。なんにせよ助かったけど。

「な、何でもない……。具合悪い訳でもないから、大丈夫」

「そう? ならいいけど……」

普通にホッとした様な表情を見せる天野。本気で気付いてない。これは確信していいだろう。
アドレスを交換し終わり、再び買い物に移ろうとしたが

「……って、何だかんだで全部買えた?」

周りを見ると、僕が入ってきた店の入り口があった。もうすぐ1周し終わるところらしい。
僕は『お菓子適当に』としか指示されてないからいいが、天野は買う物が決まっていた。話しながら買い物していたから、もしかしたら見逃している物もあるかもしれない。

「ん、そこは大丈夫だよ。これで全部」

そう言いながら、目の前にあった1.5リットルの炭酸をカゴに入れる天野。2つのカゴの内、1つはほとんどが飲み物で一杯になっていて、もう1つはお菓子で山ができている。

「それじゃあ会計行こっか」

気にしないで会計の方に歩き始めたΘ。僕はその量に唖然としながらも、慌てて追いかけ始める。

「まぁ会計はいいけど……この量、持ってくのがきつくないか?」

僕はたまらず、ついていきながらも話かける。
……少なくとも、これは女子1人に持たせる量じゃないことは確かだろう。

「まぁ……何とか持ってくよ。学校近いしね」

Θは苦笑してそう言うが……明らかに無茶だと思う。

そのまま会計を済ませ、2人で買ったものを袋に詰め始める。
僕はお菓子の袋が1つだけ。それに対し、天野は袋3つ分。そのうち1つは飲み物が詰め込まれている。
流石にこれはまずいと思い、そう言って飲み物が詰まったビニール袋を持ち上げる。

「……僕も持ってくよ。学校に自転車置いてあるから、家に持ってこうと思ってたし、ついでに学校にお菓子置いてけるから」

また嘘をついた。家を出た時は、自転車を持って帰る気なんてなかった。お菓子も持って帰るつもりだった。
ただ、この量の買い物袋を見れば、相手が好きな子でないとしても手伝おうと思う……はず。天野は理由をこじつけでもしないと、迷惑をかけまいと手伝わせてくれない性格だし。

「んっと……ごめんね?」

少し嬉しそうに、こちらを向く天野。謝りはしても断らないところを見ると、流石に自分でも無茶だと自覚していたんだろう。
その顔を見れば、袋が重いのもどうでもよくなってくる。……や、依然として重いけどさ。

2人とも袋を両手に持ち、スーパーを出る。ふと空を見上げてみると……雪が辺りを舞っていた。上着に着いた雪を見ると、綺麗な結晶が形を崩さないままちょこんと乗っている。
僕はそれを見て、思わず呟く。

「こんな感じの雰囲気なら、大晦日よりクリスマスにあって欲しかったんだけどなぁ……」

まだ、告白するような勇気は欠片もないけど。

「えっと……何か言った?」

「い……いや、何でもないっ!」

今日、少しは勇気を持てた気がする。
本当に槍でも降ってきそうだと思い、僕は軽く苦笑して……言う。

「まぁ……学校行こう。雪も凄く降ってる訳じゃないし」

「そだね。……私はこういう街の雰囲気、結構好き」

僕らは雪が舞う世界の中、普段の街の喧騒と共に学校に向かって歩き出した。


告白した訳じゃない。自分から約束を取り付けて会った訳じゃない。
……だけど、少しは成長したと思う。


まだそんなに勇気はないけれど、学校を出る時にはこう言おう。


『一年間お疲れさま。来年もよろしく』




-後書き-
……やってしまいましたよ、もう。ついに恋愛ものに手を出してしまいました。
ここで言い訳したら吊ってきます。

中途半端に終わってる感があることについては……気にしないで下さい。続き含め。
話にもよると思いますが、小説となると基本カップルになってハッピーエンドだと思うんですよ。
リアルを描くわけですから、『うまくいかない恋』や、粉雪みたいな『なかなか進展しない恋』もあっていいんじゃないかなと思いまして、こんな話になりました。話の質? そこには突っ込んじゃ駄目ですよぅ。

そんなわけで、蒼羽による彩桜学園の短編。完了です。


現在、携帯の調子が悪くなって、いつバグるかビクビクしながら文字を打ち込ん
でいます。フリーズしたり操作不能になったと思ったらメール画面だったのにデータフォルダ開いてたり。
年明けまでは大変な日が続きそうです。……ていうこれ、膨れた電池パック取り替えて直りますかね?
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by rainbow-dice | 2008-12-31 21:17 | 創作物
なんとなく手持ち無沙汰になって、少し周りを見回してみる。

厚い鎧を着て剣を提げている人、紫のローブを着た人、眼鏡を掛けて本を手に持っている人……。色んな人がこの広場にいる。
その誰もが3~4人で固まっていて、小さなテーブルを囲んで何か話し合っている。

「……おい、どうした?」

そして、僕もその1人。すぐそこにはテーブルがあり、仲間――といってもさっき会ったばかりだが――がいる。人数は僕を含めて4人。

「……いや、何でもない。気にしないで」

僕はそう答え、視線を前に移した。目の前には、僕とパーティを組んだ3人の人達が見える……はずだった。
軽装の鎧を着て腰から2本の剣を提げた男。とんがり帽子を被り、紅に輝く宝石を先端に付けた杖を持つ女。バンダナを頭に巻き、短刀を持った男。……そして、少し離れたところに何物とも混ざったことがないような純白の肌と、どう染めても再現できないような漆黒を纏った、殺気と言っても差し支えない様な雰囲気を漂わせる女が見えた。


――刹那

全てから浮き出す白と、全てを飲み込む黒が、混ざった。


それと同時に、別なパーティに属する男の腹から紅の手が突き出た。女の肌に、返り血が降り注ぐ。
その手が抜き取られた時、手刀によってそばにいた男の首が宙を舞った。噴水の様に紅の水が吹き出す。
反射的に剣を構えた女戦士と杖を構えた魔術師は、何も出来ずに頭を握り潰された。『グシャ』という不愉快な音が、辺りに響き渡る。

地面が、深紅に染まっていく。

そのパーティが全滅するまで3秒もなかった。

「………………」

周りの誰もが突然のことに反応できない。だが、女はそんなことは関係なく動き出す。
音も立てず、神速で隣にいた3人組へ向かう。すぐに辺りに紅が飛び散り、再び地面を染める。

女が纏う漆黒の衣から浮かび上がっていた純白は既に消え、完全に紅へと変わっていた。

「あ……あ………」

誰が呟いたのかは分からない。もしかしたら僕かもしれない。普段なら誰の耳にも届かないような、小さな呟き。
だが、この時の広場に混乱をもたらすには十分だった。

「うわあああぁぁぁっ!」

絶叫。男も女も、前衛も後衛も関係ない。

地獄絵図が広がるその場所から一歩でも離れようと、誰もが踵を返して走り出す!
……しかし、紅の女にとって、その程度のスピードなどないに等しい。
僕も踵を返そうとしたその時……女は僕の方を向き、口の端を釣り上げた。

(……まさか、嘘だろ。次に殺す対象は……僕?)

まさに蛇に睨まれた蛙。恐怖で僕の足は固まり、腕は重りが付いたかのように動かなくなる。思考回路は、既に混乱していた。
女が神速で走り出す。……僕に向かって。

(何で、何で僕なんだ。この広場には、他にも沢山いるのに)

狂った思考の中、そう考える。頭を駆け巡るのは生き残る策などではない。ただただ……自問しても出るはずのない答えを考えていた。
走り出したと同時に僕の前に立ち、女は僕の腹部に手刀を繰り出す。

(……何で。………何で。…………何で)

何故か痛みは感じなかった。そうなるように女がしているのか、痛みなんか感じられない程の致命傷を負ったのか。

(………………………………)

だが、どちらでも関係なかった。死ぬことに変わりはないから。
それは、人生の半分も生きていない僕には受け入れられなかった真実。だけど、受け入れなければならない真実でもあった。





……はぁ、またやってしまいましたよ。ろくでもない話第二段。また主人公死にましたよ。
いるかどうかは分かりませんが、私が『ファンタジーの序章』を書いたのかと思っている方。その考えを改めることを強くおすすめします。たしかに雰囲気はファンタジーを意識して書きましたけど、続きを書く気はありませんよ?

なにせ、この話は『私が実際に夢で見た話』ですから(苦笑) うろ覚えなこともあってそれなりに変更されてますけど、『広場で女現る→周りの人を殺し始める→自分死亡』の流れはそのまま。
嘘っぽいですが、本当です。まぁ、その夢を見たのが授業中だったのはどうかと思いますけどね(笑)

テーマは『ラスボス初登場後の、最初の犠牲者』だと思います。……多分。
何せ夢なのではっきりしたことは言えませんけど、書いてるときはそんなつもりで書きましたし。


ちなみに、主人公死亡シーンでの『何で僕が?』って考えは、私が夢で思ったことそのままです。
いきなり事件とかに巻き込まれた時とか、思い出が駆け巡るとか以前に疑問だけが浮かんでくるのかな……とか思いました。や、あんなこと考えるのは私だけって可能性もありますけどね。

ちょっと、『紅』とかの色の表現使いすぎたかなぁ……。
そんな感じで、蒼羽がお送りしました~


それではこれにて
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by rainbow-dice | 2008-12-12 23:58 | 創作物
世界の敵ではないけど、味方でもないし、中立でもない要注意人物な十六夜です。今日は珍しく、カテゴリを創作物にしてみました。
理由は、今から書く彩桜の短編の方向性をバトルメインか、日常の話にするか決めかねてるからなんですよ…。
バトルとはいっても、能力者系統ではなく、あくまで普通の一般人(とは言っていいものか…?)同士の闘いで。日常は…とりあえずギャグっぽいですが、彩桜の敷地内を探索(?)する話の方向で。
う~ん…今の所、バトルのは無い…ですよね?でも、日常(?)は続編を書けそうな感じがしますから、捨てがたいのですよ。

そんな訳で、希望が多い方を書こうと思います。

A バトルもの

B 日常(?)もの

C それ以外

この中から、1つ選んでコメントして下さい。尚、Cの場合は何かジャンルを指定して下さい。

……あれ?このブログでこんな事(物書きでの意見募集)するのって、初めてじゃ?まぁ、これからはたまにあると思いますので、その時は何かとよろしくお願いします。


さて、どんな結果になるのかな~?……でも、結果はどうあれ、AもBのどちらも書くつもりなんですけどね(笑)。
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by rainbow-dice | 2008-07-05 22:58 | 創作物
帳 レキ 「新年まで残りわずか!」

帳 こよみ 「今年最期の時まで楽しく逝くために!」

レキ 「こよみ!違う!漢字が違う!」

こよみ 「え?」

レキ 「それじゃあ死んじゃうって!」

こよみ 「ええと…今の無しね…?」

レキ 「いやいやいや!そんな事はできないって!」

こよみ 「そこをなんとか!ね?」

レキ 「僕に言ったって無理だって!作者に言って!」

こよみ 「むう~…!」

銅原 雷兎 「じゃあ、やり直せばいいんじゃね~の?」

こよみ 「その案いただき!」

レキ 「………………」

雷兎 「どうした?レキ?」

レキ 「いや、まだ名前すら出てきていないのに、こうして唐突に出てきていいものかと…」

こよみ 「あ、そういえばそうだった。で、なんでいるの?」

雷兎 「え?いや、作者が二人だけだと話が滞るから~、とかせっかくだし出してみるか~♪とか言ってたが…」

レキ 「つまり、ドラマで言う通行人Cみたいなものだね」

こよみ 「何気に酷い事を言ってない?レキ?」

雷兎 「う…うるせ~!ちくしょう!そう簡単に退場してたまるか!」

こよみ 「ねぇ、レキ?こういうのも往生際が悪いって言うのかな?かな?」

レキ 「あ~…どうだろう?なんとなくだけど、悪いんじゃない?あと、さりげなくネタに走るのはやめときなよ?」

雷兎 「この○○作者~!俺を消せるものなら消してみろ~!退場させてみろ~!」

こよみ 「……さて、どうしよっか?」

レキ 「え?何が?」

こよみ 「だから、やり直すんでしょ?」

雷兎 「うおお~!どうした!俺が怖いんだろう!だから消せないんだろう!」

レキ 「え?何?聞こえない…」

雷兎 「うわっははははははは!この俺を消そうなんざ10年早いわ!」

こよみ 「………五月蠅い。消えちゃえ」


―――雷兎、強制退場―――


レキ 「えええぇぇ!?」

こよみ 「さ、やり直すよ♪」

レキ 「う、うん…。(刃向かったら消される…!なんて恐ろしい子…!)」

通行人C 「あ~…ちょっといいかな?」

こよみ(裏) 「消えろ」


―――通行人C、完全抹消―――


こよみ(裏) 「ちっ…なんでさっきから邪魔ばかり入りやがる…」

レキ 「(ガタガタ…ブルブル…)」

こよみ 「今度こそ!レキ?やるよ?」

レキ 「は、はいっ!」

こよみ 「そうそう、どうせだから作者の下手なプロットなんて完全に無視して勝手にやっちゃおうよ」

レキ 「そ、そうですね!勝手にやっちゃいましょう!」

こよみ 「…?変なレキ…」


―――しばらくお待ちください―――


こよみ 「ついに作者を無視したこの私!こよみと!」

レキ 「色んな意味で押し潰されそうなレキの!」

レキ&こよみ 『年末座談会~!』

こよみ 「さてさて、今日は今年最後の日!一人さびしく溜息付いて不貞寝している位なら、どこかのブログでやってるイベントに参加してきなさい!」

レキ 「そう簡単にイベントはやってないって…」

こよみ 「大丈夫!作者が『詠人がイベントをやる』っていってたんだからここでもやるの!」

レキ 「ここで『も』?」

こよみ 「え?だって細音さんを初めとする色んなブログでカウントダウンとか新年のあいさつ位するでしょ?」

レキ 「あわよくばその時に…って?」

こよみ 「そう!ふふふ…腕が鳴るわ~…」

レキ 「こよみはコメントできないでしょ」

こよみ 「あ…そうだった…」

レキ 「コメントは作者に任せて…」

こよみ 「任せて何?まだ序盤のじょの字もない話について語れとでも?」

レキ 「こよみ!怖いって!って、何で首を……(ガクッ)……」

こよみ 「あ…!え、えと、それでは良いお年を~!」
 










天空 十六夜 「それとも見てる人によっては『明けましておめでとう!』かな?」

こよみ 「あ!○○作者!わたしの名前でコメントしなさい!」

十六夜 「このままでは私も首を絞められてしまうのでこれにて!それでは良いお年を~!」


―――十六夜、逃走―――


こよみ 「逃げるな~!待て~!」 




………閉会(?)
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by rainbow-dice | 2007-12-31 00:51 | 創作物


-------------------

「……おい」

隣から俺を呼ぶ声がする。読書中だが、さすがに完全無視はやりにくい状況なので隣を見る。

「なんで体育の授業で読書に勤しめんだ?」

「そこに本があるから」

そう、今は体育の授業中のはずだ。いくら本の虫と言われてる俺でも難しい状況だ。まあ最も、

「今日は4期の授業内容の決め方だろ?なら制服で着てくるのは明確だし、先生達は前で各種目の人数調整でここまでは来んだろ。なら読書出来る時間があるのは当たり前だろ?」

「そうだけど実行するな。ところで何読んでんだ?」

「これ」

そう言いつつ扉絵に書かれてるタイトルを見せる。

「富士見ミステリー文庫か」

「そうだな。あ、先生来た」

そう言いつつ今読んでた本を胸ポケットに入れる。

「ところでファンタジアのほうは分かるか?」

ついでになのかどうなのか、問いかけてきた。分かることには分かるので

「とりあえずは分かるが?」

と答えたら

「じゃ伝説の勇者の伝説って分かる?」

と返ってきた。タイトルはとりあえず毎日のように書店に行くためよく見慣れてたタイトルだったりする。

「分かっけど?」

「へぇ、ある特定の文庫には精通してっけど他の文庫は分からないものだと思ったのに」

とても信じられない、という感じの声で言われた。カチンと来るのは明白。

「俺は雑読家だし、面白いやつなら他の文庫のやつでも買うものだろ?」

そう言い返してやったら「そういうものかな……」とかほざいてた。しかし、先生から移動指令が出たため話はそのまま終わった。


-------------------


「ところで何読んでんの?」

移動があらかた終わって先生の説明待ちになったところでまた話かけてきた。

一瞬某物体幽霊とか黒魔法とかが思い浮かんだが言うと退かれるので無難なやつを選んで言った。

「黄昏色の詠使いだな」

「あ、それ俺も持ってる」

……………。

「え?」

「だから俺も持ってるって話だよ。分かる?」

分かるわそのくらい。だがそれを上回っている勢いで驚きで思考が回らない。ボム一発。

「持ってんの?全巻?」

「もちろん」

あっちは嬉しそうな顔をしてる。自分は分からないが俺の顔も嬉しそうな顔をしてるだろう。

「いや~読んでる人がこんな近くにいるとは……気がつかないものだな」

びっくりした衝撃がまだ引きずってる。

「サイトのほうにもよく行ってるよ」

ボム二発目。

「え!細音氏の部屋にか!?」

「うん、コメントしたり」

拳銃三発分の衝撃。

「名前は!?というかいつ頃の話だ!?」

「ええと、二巻発売した時くらいか?そっちはなんて名前で?」

この頃には完全に後ろを向いてた。それほどの衝撃を与えてた。

「スガクヨミト。守る岳に、というかこっちの方が早いな」

携帯に登録しといた自分の名前を打ち出して見せる。

「あ、これ時々見たことあるな」

「マジでか!?」

ボム三発目。ある意味一番でかい。

「それじゃあ」

「おい、守岳。これ頼むぞ」

勢いこんだところに後ろから叩かれた。前を振り向くとプリントが渡されてた。

「これは?」

「計画表。明日までに書いてこいだとよ」

そんなことに話を中断させられたのか、と思うとちょっと惜しい感じがする。

「ちなみに出なかったら体育館の隅で座り込みだ」

「全力で書かせていただきます」

俺はプリントを受け取った。



「あ、話し込むの忘れてた」

それから黄昏色の詠使い語りが中途半端だったことに気付いたのは家に帰ってシューティングゲームをやっている時だった。





-------------------

跡餓鬼

どもども、ここ最近余り顔を出してなかった天空十六夜がでてくるようになったため、突っ込む暇がなかった守岳諷詠です。


なんかとても凄い事になりましたので小説諷にしてみました。

いや~世界は狭いな。
↑今までのやつのまとめ。


ではまた話になりそうな話題が出来たらまたやるかもしれません。
まあそんなのは神の味噌汁(=神のみぞ知る)ですが。


では首尾よくやって首尾よく終わります。
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by rainbow-dice | 2007-12-15 18:24 | 創作物
ちょっと学園物の冒頭を書いてみたところ、「これ彩桜学園物語にできるかも…?」なんて思ったのでキリのいいところまで書いてみました。…はっきり言ってまだまだですね。


…それでも読みたいですか?

はい  ←
いいえ

…本当に読みたいのですか?

はい  ←
いいえ

…後悔しませんね?

はい  ←
いいえ

あう…。…それではどうぞ~。
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by rainbow-dice | 2007-12-12 23:49 | 創作物
―あの時の記憶―
Produced By 双月蒼羽



僕は全速力で草むらを走り抜ける。石に当たった事による足の痛みを無視しながら、ただひたすら。

後ろから『大きな何か』が木の枝を持ち、追いかけてくる。この先に硬い地面があり、そこを越えた所には家がある。
そこまで着けば大丈夫。僕は自分にそう言い聞かせ、草むらから飛び出した。自分の足に硬い感触が伝わってくる。辺りは薄暗く、点々と光が見える。
僕は硬い地面を横断するため、前へ走り始めた。


――突如、今まで以上に地面が明るくなった。僕はそれを疑問に思い、光があるらしい方を向く。

……その時、僕は見た。黒い鉄の塊が目を光らせ、僕を殺そうと突っ込んで来るのを。

僕は逃げようとするが、いかんせんやつの方が速い。当然逃げることも出来ず、僕の体は宙を飛んだ……。





自転車がギコギコと音を立てている。
さっきまでは激しかった車の往来は途絶え、この音だけがこの空間に響いている。

「……もう少しで着くかな」

車の音がなくなり、なんとなく寂しくなったので、誰ともなしに呟いてみる。


僕が高校に入学してから、通学の方法は徒歩から自転車に変わった。それにより、片道10分程度だったのが片道50分にまでなってしまったのだ。……これでも近い方だが。

「……腹減ったなぁ」

その上、割と真面目な部活に所属しているため学校を出る時間は遅い。その結果、いつも家に着くのは9時前だ。当然の如く腹は減る。

僕は早く飯にありつくため、車が来ない事を確認して車道に出た。ギアを最大にし、立って自転車を漕ぐ。

少し走ると、道路に出っ張りの様なものを見付けた。僕はそれを疑問に思い、ライトを当てる様に自転車を操縦した。

「――ッ!」

……それは、車にひかれた小動物の姿だった。なんだろうか? 大体犬くらいの大きさだが。……鼬(いたち)?
開いた瞼から除く目は冷たく濁り、『驚愕』の言葉が合う様な表情をしている。……不意にひかれたのだろうか?

「……早く帰らないと」

初めてまともに見た、動物の亡骸。僕は自分が何をすればいいのか分からず、そのまま走り去った。


     †


ギコギコという自転車の音に加え、走る様な音が聞こえてきた。ランニングをしている人でもいるのかと思い、下を向いていた顔を上げる。しかし……

「……あれ、いない」

誰も見当たらない。だが、走る様な音はまだ続いている。仕方なしに、僕は後ろを向いた。

「――ッ!」

そこにいるのは、さっき死んでいたはずの『鼬だったモノ』。冷たく濁った目はそのままで、何故か僕を追って来ている。

――シャアアァァァ!

走りながら鼬は咆吼を上げる。そこまで大きな声ではない。……しかし、僕を恐怖の渦に引きずり込むには充分だった。

早く逃げないと……殺される!
そんな考えが僕の中で渦巻く。思考がだんだん止まって行くのがわかる。

「うわ…うわあぁぁぁ!」

疾風の如く、僕は自転車を走らせる。今まで出したこともないような力を出し、全速力で道路を駆け抜ける!

怖い怖い恐い恐いこわいこわいコワイコワイ……

道路を駆けながら、僕は恐る恐る後ろを振り向いた。

――シャアアァァァ!

突き放したどころの話じゃない。こいつは……どんどん僕との差を縮めていっている。


……刹那、鼬が赤く光る爪を振り上げながら大きく跳躍し、切りかかって来た!

「――ひっ!」

僕は脅えて頭を下げる。それにより、鼬はさっきまで僕の頭があった空間を切り裂き、目の前に着地した。

「うわわっ!」

そして、いきなり鼬が前に出た事により急遽ハンドルの向きを変えてしまった。それによってタイヤが滑り、転んでしまう。

片足が地面と自転車の間に挟まり、すぐには抜け出せない状態。僕はなんとか這い出て、辺りを見渡す。


……目の前に、濁った目をし、爪を光らせる鼬がいた。

「……うわあぁぁぁ!」

転んだショックで軽くなっていた恐怖。それを再び思い出してしまい、絶叫する。

「わあぁぁぁぁ!」

恐怖は消える事を知らず、それどころか増大していく。

僕は転んだ際に強く擦り剥いた傷も無視して、全速力で走り始める。
しかし、ろくに走らない人間と、走る事が普通の獣。……勝負になるはずがなかった。

――スパッ!

追い付いていた鼬が、後ろから僕の右腕を切り裂いた。切られた所からは真紅の水が吹き出し、僕の恐怖感を増大させる。…命の危機にさらされているためか、既に痛みは感じなくなっているが。

「来るな……来るなあぁぁっ!」

既に動かせなくなった右腕を垂らしながら、僕は逃げ続ける。しかし……

――スタッ

目の前で、何かが着地する音が聞こえた。その音が何を意味するかは明白。


……………


一瞬の静寂が、とても長い時間に感じられる。

「なんだよ……僕が何かしたってのかっ!」

恐怖からか、諦めからか。熱い液体が、僕の頬を伝う。過去の記録が脳内を駆け巡る。

そして思い出した、……幼き日の事を。ある夕暮れ、草むらで小さな鼬を追い回して遊んでいたら、鼬が道路に飛び出してひかれ、生き絶えた事。
――幼き日起こした、心の奥底へ封印してしまった大きな過ち。

「――ッ! そうか…だからお前は、あの鼬の代わりに僕を殺しに来たのか」

シャアアァァァ!

鼬は僕の呟きを肯定するように叫ぶ。……既に、恐怖はなかった。
鼬が僕に向かって大きく跳躍し、僕に向かって紅に染まった爪を振り下ろす!

「あの世で、あの鼬に謝っとかないとな……」

……ごめん、ごめんなさい。あの日、幼かった故に途絶えさせてしまった、1つの小さな命。

次の瞬間。頬の液体は紅の液体と混じり、漆黒の闇に浮かび上がった。


数分後、車が来た。鼬の姿は既にない。
運転手が見たものは、血と涙を流しながら微笑む、少年の亡骸。ただそれだけだった……。





―後書き―
どうも、第二回イチブイリーグにて惨敗(1勝3敗)した蒼羽です。……その分の罰ゲームは断じてしませんからねっ!
一応ミステリーに仕上げたつもりですが……どうですかね? むしろホラーな気がします。……怖さがあるかは不明ですが。

この話ですが、私の処女作と言っても良さそうな作品です。また、十六夜・詠人に加筆・修正も頼んでいませんので、完全に単独での作品です。……本来それが普通ですが(汗)
なので、色々と問題のある表現や矛盾点はあると思います。それらを見つけた際は、非公開でも公開でも構いませんので、指摘してもらえれば幸いです。

さてさて、次はファンタジーか。……こちらの発表はなかなか遅れそうです。すみませんorz

それにしても、私の作品の始まりって、いつも走ってるなぁ…


追伸:『Reverse Magical KIMUTI』の集計は本日中にする予定ですので、暫しお待ちを


それではこれにて
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by rainbow-dice | 2007-10-15 21:26 | 創作物

「お疲れ様でした」

『お疲れ様でした』

部長の挨拶を部員全員が復唱しつつお辞儀をし、一瞬そのままの体勢を保った後、同時に皆床に倒れこんだ。

今日の部活では、最後の締めは体力を使い切る気でやったからだろう。……本気で疲れた。

この時には、既に始まっていたことに誰一人、本人でさえもわかっていなかった。




「お疲れ様で~す」

「では~」

部活帰りで、バスが早い時間帯の人達が次々と去っていく。
残りのメンバーが後片付けやら柔軟やらやっている。

「さいなら~。火曜にお土産持ってくるんで」

「楽しみにしてるよ~」

「じゃあな~」

最後のバス組が別れの挨拶をした時、近くを通りかかった。だからこっちも「さいなら~」と言った。
……言ったつもりだった

「ドーピングコンソメスープ!!」

……突如、周りの時が止まる。

「あ、あの~先輩?」

後輩の一人が声をかけてきた。はっと気付く。

「あ、ええと……忘れろ!」

「は、はぁ」

後輩がどこかしら変な目で見ているのは気のせいではないだろう。

なんだか居心地が悪くなったから、とっとと帰ることにした。





学校を出て近くの店でジュースを買い、その後書店で立ち読み。満足した後帰り道に入る。

始めのころは「Awkward Justice」を鼻歌で歌いつつ、自転車を漕いでいた。

だが、ある時気付いた。

「ドーピングコンソメスープ!」

と叫びつつ自転車を漕いでいた事に。
もちろん、なんでそんなことを言い出してたかは知らない。知りたくもない。

注意しつつ自転車を進めて行く。家が建っている地域に来たから、流石にここで大声を出すわけにはいかない。

しかし、そこで圧迫されていたからか、ふとした拍子に再び出てしまったらしい。

「DCS! DCS! DCS!」

再び叫び始める俺。必死に引っ込めようとしたがそれでも収まらない。
それどころか、さらに勢いを増させてしまった。

「D・C・S! D・C・S! D・C・S!」

止まらなかった。面白いくらいに止まらなかった。

「We are,We are DOS! We are,We are DOS!」

そのうち「We are lock you」のリズムで言ってしまっていたらしい。

……もうどうにもならなかった。

(ああ、これが電波を受信するってことなのか……)

心の底で半ば諦めかけていた。……その時

チャーラーリーラーチャーリーラー、チャラリラリーラーリーララー

その時携帯がなったのが聞こえた。家族からの電話らしい。

それにより、一瞬でほぼ正気に帰る。

ディスプレイには父親の名前が書かれてあった。父グッジョブ。
そんな事を考えつつ、電話に出る。

『お~い、今どこだ?』

……何故か兄の声がするが、気にせずに周りを見渡してみる。自分の家から、もう500mも離れていないところにいる。

「家の近く。もう耳と口の先」

『目と鼻の先な。わざと間違えなくていいから』

「……ところでなんで親父の携帯から兄の声がするんだ?」

『親父はもう寝たからな』

「早っ!?」

その時の時刻、8時を過ぎたくらい。

『とりあえず早く来い』

「了解」

兄が電話を切ったので、こっちも切る。

そこで初めて、調子が普通になっていた。

あのタイミングで着た電話で助かった。ちょうどその脇をパトカーが通り過ぎて行く。……危ない。

そうこうしてるうちに家に着く。

玄関を開け、家族がいる居間に向かって「ただいま~」と言った。
……言ったつもりだった。

「ドーピングコンソメスープ!」

なぜかこれが口から出たのであった。

……この後一悶着あったことは記することではあるまい。


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跡餓鬼(あとがき)

というわけで守岳諷詠がお送りしました。
……いや、この名前が使われることがめったにないから使ってみたかった、というのもあるが。
小説というほどでもないが、日記でもないというところだろ。
骨格となった事実に筋肉をつけてみた、という感じで書いてみた。

流石に叫んでいませんよ? 本当ですよ?

次があるかは神の味噌汁(守岳語、=神のみぞ知る)である。

ではまた普通の記事で。





追記
次の更新にて、『Revenge Magical KIMUCHI』を行おうと思います。
内容? 基本タイトルのままです。詳しいルールとかは後程。
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by rainbow-dice | 2007-10-07 03:24 | 創作物
ただ、前だけを見て走り続ける。激しく鼓動が波打ち、息が上がる。
……あいつらはどこまで追い掛けてくる気だろうか?
……僕が何かしたのだろうか?

疑問が次から次へと泉の様に湧いて来るが、いかんせん情報が足りない。なし崩し的に、僕はその思考を放棄した。

今日の予定を思い浮かべたのを最後にして…。





あの時、仕事が終わった僕は、電車に乗るために街を歩いていた。
暫く歩くと、いつもより人通りが多い事に気付いた。そこで僕は、人混みを避けるのと近道を兼ねて路地裏に入った。
……どうやらそれが分かれ道だったらしい。

今日のブログのネタを考えつつ、歩くこと数分…気付いたら、統一性の全く無い、バラバラの服装をした集団と遭遇した。

「………」

全員が僕を見ている。その視線に耐えられなくなった僕はその集団をから離れようと今来た道を戻ろうとした。

だが…

「ルーラーさんですね?」

集団の中の一人が僕に確認をとってきた。

「そうですが…何か?」

間違いではないので、肯定の返事をする。

「私達は貴方にプレゼントを持ってきたのです」

…怪しい。はっきり言って、信用ならない。

「それで、まずは…」

そう言うと、全員が懐から黒光りする物を…

そこで、僕は逃げ出した。
あのまま逃げずにいたら、どうなっていたか…それは、考えるまでもないからだ。





迷路の様に入り組んだ路地裏を疾走する。右へ左へ、不規則に曲がる。
それでも、奴らは追い掛けて来る。

「……?」

ふと、僕は違和感を感じた。人が……減っている?
そう考えた瞬間、前方にやつらの一味らしき人を確認した。

「……ッ!」

……マズイ、このままだと殺られる。
そう考えた瞬間、僕の体は右方向に飛び、移動の向きを変えた。

目に入ったのは、まさに山積みになっている空き缶箱。

……この程度で転ぶ程馬鹿ではないだろうが、足止めにはなるかな?
そう考え、箱を蹴り飛ばす。当然、派手な音と共に中の缶が撒き散らされる。これなら足止めを食わせやすい。
そこまで確認し、僕は再度走り出す。

「うわわっ!?」

「わっ!」

……馬鹿がいた。

「指令!? 射手も!?」

「ぐおっ!?」

「切り込み隊長ー!」


……馬鹿が3人いる。そう考えながら後ろを振り替える。

「クソッ! 仕方ない、皆! 俺達の屍を超えて行くんだっ!」

「では、遠慮なく、容赦なく、躊躇なく踏ませてもらいます!」

「ぐふっ!」

「うごっ!」

「ふぐっ! あぐっ!……誰だよ! 2回も踏んだの!

ふぐっ!?……って、転んだ3人を踏んで行ってる!
3人は恨めしそうな顔してるし……って!

思考している最中足を止めていたため、3人を踏み越えてきた数人が迫ってきている。


僕は再び走りだす。やつらも追い掛けてくる。

……再び追い駆けっこが始まった。





再び走りだし、数分が経過した。短いようで長い、数分間。
ここまで全力で走ったのは久しぶりかもしれない。
追っ手は振り切った。ここは周りが見える様、十字になった路地。あとはここから脱出するだけ……

タタタタタタッ!

――なっ!
まさか、もう来たのか? 僕は相当走った。追っ手は振り切ったはず…。……せめてもう暫くもってくれても良さそうなものなんだけどな…。

タタタタタタタタッ!

仕方なしに、再び走り出そうとする。しかし……

「ぐっ!」

足に力が入らない。……それはそうだ。普段使わないような筋肉を短時間で酷使した。悲鳴を上げない方がおかしい。

タタタタタタタタタタタタッ!

足音の主達は、僕の右方向から、着実にこちらへ向かってくる。
僕はふと違和感を感じ、周りを見渡してみる。

タタタタタタタタタタタタタタッ!

気付いたら足音の数が増えていた。……そして、僕を囲む様な陣形をとりながら近付いて来る、ちぐはぐな連中が見えた。

……終わった

僕の心を、諦めの気持ちが支配し始める。



連中は懐やポケットから、スッと黒光りするもの……拳銃を取りだし、引金に手を掛けた。

「あなた達は一体……なんなんだ!?」

僕はそう叫ぶが、連中は『聞く耳は持っていません』とでもいうかの様に引金を引いてきた。

僕は、目を閉じる。


……



………



…………



……………



………………



パパパパーン!


実に景気のいい音が、路地裏に響き渡った。

「……はい?」

恐る恐る僕は目を開けた。すると……


『Happy birthday to ルーラー!』
と書かれた紙が、どの銃口からも飛び出していた。

いまだに呆然としている僕に、さらに声を掛けてきた。

「と、いうわけで……」


『ルーラーさん、誕生日おめでとうございますっ!』





   ―after story―


皆で暫くわいわいと騒いでいた所、ふと思った疑問を口にしてみた。

「企画自体はわかったけど……。ここ、どこ?」

………………

皆、沈黙している。

「……路地裏?」

「詠人、そうじゃなくてだな……。要するに、帰る道のりがわかるかって事だぞ」

「蒼羽、何故俺がそれを知ってると思う?」

「……はぁ。まぁいいか」

「結局……誰も知らない?」

僕の問いに、皆が頷いた。
どうやら、僕があそこで逃げるのは予定になかったため、道がわからなくなったらしい。

「……帰れるのかなぁ」

そうぼやき、僕達は帰り道を探し始めた……。


結局、僕が家に帰れたのは、その数時間後だった……
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by rainbow-dice | 2007-10-01 22:53 | 創作物